カダールdeシネマ

アウガのカダールで、短編映画「パパ、ママをぶたないで」上映会&講演会&フリートークに参加してきました。

この短編映画(アニメ)は去年の10月に一度見ていたのですが、今回は鳴海明敏さん(青森おおぞら学園・施設長)の講演会もあるということで、再度見に行ってきました♪

鳴海さんのお話を聞いて、平成12年の児童虐待防止法や、平成13年のDV防止法が制定されるまで、どれほどの家庭内暴力が“家族の問題”として知らんぷりされてきたか、野放しになっていたかがわかりました。

虐待やDVを受けたり見たりしている子どもが、自分自身の心の「安全基地」を作れないまま壊されてしまう。
そういう心の傷=トラウマを持つ子どもが、その後、暴力のない安全な場所に移されたとしても、その子自身が人とのかかわりの中でいろいろな問題を起こしてしまう…愛されたり、受け入れられたり、認められたりしてこなかった心の渇きはなかなか癒されないのです。

講演会後のフリートークでは、広い年代の方が感想を話し、聞き合いましたが、世代間で暴力に対する考え方が違うことを感じました。

家の中で父親が家族に手をあげたり怒鳴ったりがめずらしくなく、当たり前のように、見たり聞いたりされたりして育った世代は、それが暴力であり、人権侵害であることを感じていないのです。

男が女よりエライとか、家長がなんでも一番でなければならないとか、子どもは怒鳴って言い聞かせなければならないとか、女は大変さを口に出してはいけないとか、家族の中のできごとは外にもらしてはいけないとか、…(もちろんそうでない人もたくさんいたと思いますが)、みんな信じていたのですね。思い込まされていて、疑問に感じることができなかった。

でも、現在、私たちは知っています。
力が強いとか、地位が高いとか、年齢や性別で人としての価値が決まるのではないと。

暴力は誰でもイヤだし、されたくないことも。

お互いに尊重して、信頼して、協力できる関係が心地よいということも。

フリートークの最後の方で、鳴海さんが言ったことで、
「配偶者(またはパートナー)と一緒にいる時に、お互いに安心感があるかどうか」
これ、一緒に暮らす間柄で一番大事なことだと私も思います。

顔色をうかがってハラハラして暮らすなんて、ノーサンキュー!

fuufu

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  1. 再び登場、カダールのスタッフさんです(笑)

    昨日はココネットの皆様に多数ご参加いただき、本当にありがとうございました。
    おかげさまで無事終了できました。
    そして、このブログで大きく取り上げていただきありがとうございます。

    映画は3度目ですが、大きなスクリーンはやはり違いますね。
    観るたびに新しい発見があります。

    そうそう、鳴海先生の講演会、いろいろなことに気づかされました。
    「誰かに話していいんだよ」がこの映画のキャッチコピーでしたが、
    その「話す」という行為がいかに勇気のいる大変なことか
    改めて気づきました。
    生津軽弁の詩の朗読、迫力ありましたね~~

    そして、フリートーク、年代の差がありありと出てましたね。
    「虐待を我慢し続けていたから今の自分がある」と年配の女性が
    語った時には一瞬唖然としましたが、そういう社会や時代風景の中で
    育った中で何の疑問もなかったのでしょうね。

    いま社会を騒がせている体罰やいじめの問題も、この虐待(DV)の問題も
    根っこは「人権」だと思うんです。
    一人ひとりがそれぞれを同じように大切に思いやることができる
    社会を作りたいですね。

    Comment by あべみちこ — 2013年1月31日@8:31 AM

  2. そうそう!大きいスクリーンは前回よりとても迫力がありました!
    そして当事者が人に「話す」ということのむずかしさのこと、本当にそうですね!
    お話を聞いて(そうなのか!)と思いました…。

    自分の本当の気持を話していいのか…、話してみようか…
    そう思った時に、話せる相手がいるかいないかでずいぶん違ってくるでしょうね…。
    それも、批判したり否定したりしないで『寄り添うように』静かに聞いてくれる人。
    もし自分のまわりの人がつらいとき、何の力になれなくても、黙って親身に話を聞くことができる人でありたいと思います♥

    P.S.鳴海さんの詩の朗読、いい声と津軽弁がマッチして、とてもお上手で感動しちゃいました♪(一緒に行った他県出身の友人は、津軽弁なので意味がほとんどわからなかった様子(^^))

    3日にまたカダールに行きます~♡

    Comment by staff — 2013年1月31日@10:27 PM

  3. またまたカダールのスタッフさんで~す!

    昨日のカダールdeシネマ、RABニュースでしっかり放映されていたそうです。
    ご覧になっていた方も多いのでは?
    ひとつの啓発になってくれれば幸いです。

    そうそう、確かに感動モノの朗読でしたが、
    県外の方には英語より難しかったかも~(笑)

    P.S.今日はカダール映画の日でした。
    N田さんが再び来てくれました(^_^)/
    それもお帰りの時は目を真っ赤にはらして…
    ホントっ、涙もろいんだから~沼田さんってば!
    あれ⁉ ばらしちゃいました(#^.^#)
    3日、お待ちしてます!
    初の試み、エンディングも開催しますので
    20分間お付き合いくださいませ♪

    Comment by あべみちこ — 2013年1月31日@11:40 PM

  4.  忙しい朝、念入りに?メイクしたのに~ 涙で、ボロボロの沼田で~す。

     一緒に子育て支援を学び、共に活動していた柳谷仁美さんの映画は、何度見てもダメで~す。 彼女のひたむきさや強さ、お習字を通して子どもたちのためにやっていた見守り。最後まで、貫き通した彼女を忘れないでいたいと思います。(涙)

     権力や力を使う人、人を押しのけても自分を通す人、上下関係の中でしか人を評価できない人、弱い自分を認められない人  哀しいですね。

     気がついた人が動き出そう!と、男女共同参画を学び始めたころに聞いた言葉を思い出しています。 日頃、つい愚痴ってしまったり~する弱い私ですが・・・ 人を傷つける私には絶対なりたくない! 動き出すってことは、意識を持って生活するってことだと~前向きな私は… ウフフ ステキ!バッチリ!!^0^v

    Comment by 太っ腹か~さん — 2013年2月1日@5:06 AM

  5. ニュース!見た友人が「映ってたよ!!」とメールをくれました(*^_^*)
    …何かでチラッとテレビに映っても、自分ではぜんぜん見たことないんですよ…。
    (夕方のニュースをちゃんと見ていないってことね、きっと(^^;))

    「意識を持つ」
    それですよね(^^)/
    男女共同参画も、子育ても、人間関係も。
    自分の知らなかったことを「知る」こと!ですね♪

    Comment by staff — 2013年2月1日@7:21 AM

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