本の紹介

“トゲトゲ言葉”と“ふわふわ言葉”

春のイメージ…
ぽかぽか、ふわふわ、ほんわか…

子どもたちにも、ふわふわ…したい(^^)

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子どもたちの「問題行動」には理由がある…


福岡県警「北九州少年サポートセンター」の
少年育成レンジャー部隊(通称:サポレンジャー)
指導官・安永智美さんの本で、
安永さんが実際に関わってきた親と子の事例が書かれています。

表紙をめくったところに書かれた言葉
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子どもたちの根っこが傷ついています。
愛情が足りず枯れそうになった根っこ。
愛情の間違った与え方で根腐れしそうな根っこ。
傷ついた根っこを癒す言葉がけをしていますか?

「はじめに」から
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たとえどんなに悪いことをする子でも、
その素顔はごく普通の子ども。
いえ、むしろ普通以上にいい子たちだったのです。
だからこそ、ご両親も我が子の突然の反乱にがく然とします。

「うちの子がなぜ?」
「まさか、うちの子に限って…」
荒れる我が子を前に、戸惑い、なす術もなく立ちつくしてしまうのです。

そんなご両親にお伝えしたいのが、
子どもの問題行動には必ず「根っこ=理由」があるということです。
そしてその根っこを掘り返した時、そこにあるのは、
親子の間の愛情のかけ違いが生んでしまった、子どもたちの
「悲しさ、寂しさ、怒り」だということです。

愛情はあるのに伝え合う術を知らず、
傷つけ合ってしまう親子…

親に虐待されて見捨てられた子どもたちの心の叫び…

本書は、私たちサポレンジャーが実際にかかわり、共に泣き、
共に闘ってきた、親と子の凄絶な根っこ探しと再生の記録です。
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本の中の事例を読んで実際に涙が出ました…
必ず、そうなった「理由」があるのです。

「プロローグ ちゃんと聞くよ、君の思い」から
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問題を起こす子どもたちは、ただ寂しくて悲しくて、
誰かに話を聞いてもらいたいだけ。
どの子も“非行少年”ではなく“不幸少年”なのです。

このことを100パーセント信じた時から、
子どもたちを恐れる気持ちはなくなりました。

求めても、求めても、得られなかった親の愛…。
子どもたちは、ポッカリあいてしまった心の穴を埋めるために、
夜の闇や犯罪が渦巻く裏側の世界へ
フラフラと迷い込んでいってしまいます。

我が子を決して、“不幸少年”にしてはいけません。
「ちゃんと聞くよ、あなたの思い」
その一言が言える親でありたいものです。

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今、乳幼児を子育て中のママたちには、
わが子が少年期になった姿はまだ思い描けないかもしれませんが、
普段自分が子どもになにげなくしている“言葉がけ”を
意識してみるだけでも、子どもに愛情が伝わりやすくなると思います。

本の中から
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◆“トゲトゲ言葉”で愛していませんか?

(中略)

「あれはダメ、これをやりなさい」
「テストで100点を取れるように勉強しなさい」
「友達の○○くんに負けちゃダメ」
そんな言葉を、私は“トゲトゲ言葉”と呼んでいます。
“トゲトゲ言葉”はまさに子どもの心にトゲを刺して傷つける言葉です。

親は「子どもを愛しているからこそ、あえて厳しいことを言うのよ」と考えているかもしれません。でも、子どもにとって、“トゲトゲ言葉”から受け取る愛は、「成績が上がったら、愛してあげる」「人に勝ったら、認めてあげる」の条件付きの愛でしかありません。

「100点を取らなきゃ、僕のこと嫌いになるんだ」「ダメな子だから、愛してもらえない」
小さな心の中が不安でいっぱいになってしまうのです。

◆お母さんに使ってほしい“ふわふわ言葉”

逆に、お父さんお母さんに使っていただきたいのは、“ふわふわ言葉”です。

「あなたは私の宝物だよ。大好きだよ」
「あなたがいてくれるだけで、お母さん、幸せ」
「おまえがお父さんの生きる力」
など、“ふわふわ言葉”は、無条件の愛を感じさせてくれる言葉。

子どもの存在そのものを肯定することで子どもの自尊感情を育て、根っこを強くするのです。
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私たちは“ふわふわ言葉”で、
子どもたちの根っこに愛情を注いでいこう❤

イキイキとスクスクと育つように♪

今朝の弘前公園の桜(撮影:弘前のMさん)

今朝の弘前公園の桜(撮影:弘前のMさん)


朝桜、いいですね~♪

朝桜、いいですね~♪

きょうだいとの関係

今日は晴れて気持ちいい天気でしたね!
陽気に誘われてベランダへ

一冬越した鉢やプランターの枯葉を片付けて、
あさがおの種を蒔いておきました(^^)

芽が出るのを楽しみに♪

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さて、今借りている本

「きょうだい間のコンプレックスに鋭く斬り込んだ一冊」です。

本の中から一部紹介
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きょうだいコンプレックスはどのようにして生じるか

きょうだいコンプレックスの場合も、うまく乗り越えられる場合には、きょうだいに対してライバル心をもつものの、相手を思いやる同胞意識の方も育まれるので、自分だけが親の愛情を独り占めするよりも、他の同胞の幸福も願い、譲り合うことができる。

満たされない思いが多少あるとしても、そこにとらわれるより、家族から自立して自分の家族を手に入れることで解消しようとする。

このプロセスがうまくいくためには、親から公平な愛情を注がれるとともに、助け合いや共感を大切にした環境で育てられることが鍵を握る。その点が欠けていると、きょうだいコンプレックスは解消されず、将来のわだかまりや確執を用意する。たとえば、親の愛情があまりにも偏っていたり不足している場合である。こうした環境で育つと、きょうだいに対して愛情を不当に奪われたという不遇感が強まるとともに、自分は愛されない存在だという思いを引きずってしまう。他の同胞の幸福を喜ぶ気持ちよりも、自分の幸福を損なわれたような被害者意識や敵意を抱くようになる。

思いやりや助け合いよりも、競争に勝って一番になることや得することばかりを優先する環境に育った場合も、きょうだいの関係は、ライバルの要素や自分の利益の簒奪者(さんだつしゃ)という要素が強くなってしまう。

きょうだいに対するネガティブな感情は、それ以外の他者にも投影されることで、きょうだいとは無関係な人間関係においても、被害者意識や敵意を抱きやすくなり、協力できる相手もライバルや加害者とみなしてしまい、信頼関係や親密な関係を築くうえで阻害要因となる。

きょうだいコンプレックスは、さまざまな状況で生まれるが、親の愛情や関心を他のきょうだいに奪われた状況でもっとも強く出やすい。遭遇しやすいいくつかのパターンで、もう少し詳しく見て行こう。
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ということで、たくさんのパターンについて書かれています。

ふむふむ、そうだよね…、なるほどね…、そうなるよね…
という事例がいっぱい。

もうひとつ、紹介したいところ
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きょうだいの仲をこじられる原因は親にある

自分の期待に応えるともち上げ、応えなくなると見捨てるという養育態度は、自己愛的な親によく見られるものである。こういう養育を受けると、きょうだい仲が必ず悪くなる。

「良い子」と「悪い子」を作っているのは、実は親なのである。親は、自分の基準が正しく、その基準に従って正しい評価をしただけだと思っている。そもそも親は、評価をする人だと思っているところが、自己愛的な親の特徴である。

共感的な親は、子どもに何か問題があったとしても、それを「良い」「悪い」で評価したり、「悪い子」を糾弾し、貶めようとはしない。なぜなら、これは子どもを守り、育てる行為ではないからだ。

共感的な親は、問題を示している子どもほど、今、困っていて、助けを必要としていると感じる。その子をどうやって助けてやればよいか、そのことに知恵を絞ろうとする。その子の問題は、何か自分のかかわり方がまずかったせいではないかと振り返る。

「良い」「悪い」で評価するのは、他人でもできることだ。自分が、その最大の原因かもしれないのに、まるで子どもだけの問題であるかのようにみなし、それを糾弾し、非難することは、子どもの立場からすると、かなり理不尽なことといわざるを得ない。

「良い」「悪い」と評価されて育った子どもたちには明暗が生じ、それが不遇感や嫉妬を生み、きょうだい間の確執を生む。きょうだい仲をこじらせているのは、大抵親なのである。

それゆえ、自己愛的な親のもとに生まれた子どもたちは、例外なく仲が悪い。信じらないように骨肉の争いを展開するという場合、まず間違いなく、父親か母親か、あるいはその両方が、きわめて自己愛的で、子どもたちを自分の都合と基準で依怙贔屓し、嫉妬と憎しみをかき立ててきたのである。

きょうだい仲が悪いということを親は恥ずべきであり、自分の不徳を子どもたちにまで背負わせているということを、もっと自覚すべきだろう。
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自分も「親」として、振り返る必要ありですね…

きょうだいがいる・いないにかかわらず、子どもを守り育てるには、
★子どもに何か問題があったとしても、それを「良い」「悪い」で評価したり、糾弾したり、貶めたりしない。
★問題を示している子どもほど助けを必要としていることを理解し、その子をどうやって助けてやればよいか考える。
★その子の問題は、何か自分のかかわり方がまずかったせいではないかと振り返る。

そういう親の姿勢が大事なんだと思う。

自分の親が、そのきょうだい同士で仲がいいか、
自分が自分のきょうだいと仲がいいか、
自分の子どもたち同士は仲がいいか…

考えてみると、それぞれの“親”との関係とつながっているね…

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小さい子どもの心配ごと

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子育てしていると、
「うちの子、こんなことするけどいいのかな?」とか、
「ずっとこのままだったらどうしよう?」とか、
いろんなことが気になって心配…ということがあると思います。
…初めての子どもだと特に。

そんな時のオススメ本

カウンセラーの良子さんが、
・幼い子のクセと生活習慣
・幼い心と自己主張
・幼い子が園で過ごすとき
・幼い世界を旅立つとき
その時々の親の疑問や質問に答えています。

「はじめに」から
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この本に収録されている二十五話の小さな物語は、幼いこどもとくらす親たちが、いつの時代にも出会う困ったできごとです。

赤ちゃんから幼児へと成長していく節目で起きる、大小さまざまなトラブルは、親を困惑させたりあわてさせます。大人の常識や理性をゆさぶり、こんなこと許していいいの? 大きくなったとき、他人に迷惑をかけるわがままな子にならないかしらと、親はつねに遠い先を心配します。でも、幼いこどものする行動の多くは、成長・発達のうえで起こる一過性のものであり、深刻に考えなくても大丈夫なことが多いものです。
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この本に掲載されたエピソードのひとつひとつが、子育てに疲れてわが子にイライラしているお母さんたちにとって、ほっと安心できる内容であることを願っています。
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こどもは親が育てる存在ではなくて、みずからの力で育っていく存在です。親に求められるのは、こどもが育つ環境を整えることと、社会的・経済的に力をもたない時期を、保護者としてしっかりこどもを護ること、そして、失敗をともなう多くの経験をする機会をうばわないように心がけることではないでしょうか。

この本に登場してくれた、小さな困った子ちゃんたち、どの子のエピソードも、理由がわかってみれば、なんともかわいらしくほほえましいことばかりです。理解され許されて、受け入れてもらったこどもたちは、きっと相手の気持ちがよくわかる、想像力豊かなこどもとして成長していくことができるでしょう。

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「大人から必要以上の叱責があると」から
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話は変わりますが、犯罪を犯した少年たちが小さいときに小動物をいじめていたという話題がしばしば報道されます。私が出会う相談で、こどもたちが小動物をいじめたり乱暴にあつかうときは、共通の状況があります。

まず、親や大人から必要以上にきびしく叱責されたり、体罰をあたえられたときです。きょうだいのいる子は、打てば響くように下の子をいじめます。きょうだいのいない子や末っ子は、猫や犬やハムスターなどにあたっています。

一才半健診の相談で、猫のしっぽやひげをひっぱっていじめる子のしつけについて相談を受けたことがありますが、親にしかられたすぐあとでやっていることがわかりました。

親は、疲れて余裕がないとき、自分のもっていき場のないいらだちや感情を、しつけを口実にこどもに吐きだします。

こどもは自分が感情のはけ口にされていることに気づきます。でも、反論はできません。もっていき場のない怒りとストレスを、自分より弱いものや、ものいえぬ抵抗をしない小動物へと矛先を向けるのです。この連鎖を断ちきらないかぎり、問題は再生産されていきます。

こどもにもっとも必要なのは、成熟した大人たちが人間的な寛容さとやさしさで接することです。こどもたちはやさしくされる経験をとおして、人にもやさしく接することを学ぶのです。

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「こども同士の関係を救う大人のフォロー」から
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こどもが他人にやさしくできたり、相手の気持ちが理解できるように成長していくためにいちばん必要なことは、まず自分がやさしくされ、理解されるという経験をくり返したくさん積むことです。

そして、他人の行動や気持ちをほんのちょっとでも理解した言動がとれたとき、「そう、それでいいのよ」とその場ではっきり認め、因果関係がわかるようにほめてフィードバックすることです。

大人はできたときはなにもいわず、できないときはきびしく叱責するパターンになりがちです。しかし、他人との関係でまだ視野がせまいこどもの場合、きびしくしすぎると萎縮して自信をなくし、心の窓を閉めてしまう場合がありますので、くれぐれも気をつけましょう。

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「おわりに」から
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いま親に求められるのは、あちこちで流布される専門情報を拾い集めて不安になることではなく、目の前にいるわが子をしっかり見ることです。こどもの成長を知るたしかなものさしのひとつは、三か月前、半年前のこどもに比べて、どんなふうに変化してきたか、ふり返ってみることです。そうすれば、わが子が確実に成長を重ねていることに確信がもてることでしょう。

子供が大きく育つためには、成長を急がせない寛容な大人が必要です。そして、待てる大人、許せる大人、こどもを対等な存在として認めることのできる大人を、時間をかけてじっくりと育てる力をもっているのは、ほかならぬこどもたちです。
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共感することいっぱいの本でした。
明日の昼までにはアピオのライブラリーに返しておきますので、
読みたい方は借りてくださいませ(^_-)

★私の「いいな」ポイント・まとめ★

①親に求められるのは
 こどもが育つ環境を整えること
 社会的・経済的に力をもたない時期のこどもを保護者として護ること

②こどもは、やさしくされる経験をとおして人にもやさしく接することを学ぶ

③他と比べるより、まず目の前のわが子をしっかりと見る

④(こどものまわりに)待てる大人、許せる大人、こどもを対等な存在として認めることのできる大人(がいてほしい)←(希望)
  ↑
…というか、私たちひとりひとりがそんな大人、そんな親になればいいんだよ♪
まずは、ストレスやイライラを自分より弱いものにぶつけないことからだね!

mama

体罰と威嚇

昨日のつづきで、今日も
おおたとしまささんの「追いつめる親」から。

ぜひみなさんに本をまるごと1冊読んでみてほしいのですが、小さい子を育てていると、なかなかゆっくり読む時間も取れないと思うので、あと2つだけ…

「そもそも体罰はなぜダメなのか」のところから
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体罰とは身体的に罰を加えることだ。2012年に部活での体罰がきっかけで高校生が自殺した事件については、「これは体罰ではなく、暴行である」というセリフも何度か聞いた。しかしこれはナンセンスだと私は思う。いったいどこに、暴行ではない体罰が存在するのか。

こういう発言をする人の心の奥底には「愛があれば叩いてもいい」という甘えが見え隠れする。この顧問にも実際、生徒への愛はあったはずだ。

しかし、愛があるとかないとかそんなことは関係ない。指導者の指導力として、身体的な罰をもってしか指導できないのか、これ以外の適切な方法を会得しているのかの違いである。体罰を生むのは愛ではなく、指導者としての未熟さである。
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全くもってその通りだと思います!

12/12に聞いた桑田真澄さんのお話でも、
同じようなことがありました。

もうひとつ
「子供を威嚇したところで、むしろ卑怯だと思われるだけ」のところから
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子育て講演会などをすると、「ときにはビシッとしないと、子供になめられるんじゃないですか?」という質問を、私もときどき受ける。しかし、親や先生という圧倒的に強い立場を利用して子どもを威嚇したところで、尊敬されるはずもない。むしろ卑怯だと思われるだけではないかと私は思う。そんなことをすればするほどなおさらなめられるはずだ。私はそうお答えすることにしている。

子供が無意識に親や先生の神経を逆なでするようなことをしている場合なら、そのことを客観的に指摘すれば子供だって気づく。逆にあえてそのようなことをしている場合、実は子供は大人を試しているのだ。そこでカッとなって自分のエネルギーを制御できないようなら、ますます子どもからの信頼を失う。子供に見下されてもしょうがない。大人なら、そういうときこそ懐の深さを見せなければならない。

「北風と太陽」である。

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上下関係や勝ち負けに重点を置いている人は、
力を見せびらかさないと子どもに言うことをきかせられないと思っているのでしょうね…

怖くて言うことをきいているだけかも知れないよ。
怒られたくないから黙って従っているだけかも知れないよ。

厳しく命令しなくても、信頼関係があれば
子どもは素直に言うことをきいてくれることがたくさんあるのに。

何ごとも力ずくではうまくいかない。

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受験シーズン

大学受験、高校受験…
大きい子がいる親のみなさんは、試験が終わるまで、
何となく落ち着かない日々を過ごしているかもしれませんね。


とっても共感したこの本、
 追いつめる親 「あなたのため」は呪いの言葉

本の中から
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「教育虐待」という言葉を知っているだろうか。
「教育虐待」とは、「あなたのため」という大義名分のもとに親が子に行う行き過ぎた「しつけ」や「教育」のことである。

(中略)

「あなたのため」という親から子への依存によって生まれる教育虐待の闇を照らす。これが本書の目的だ。
もしあなたが教育虐待の被害者であれば、本書が、過去の経験を客観視しその檻から抜け出すきっかけとなればと願う。
もしあなたが教育虐待の加害者になることを恐れているならば、本書が、その不安を少しでも払拭できればと願う。

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親って子どもが何かできたら「もっと」「もっと」と
次から次にがんばらせようとするし、
逆にできなければ「なんでできないの!」と怒るし、
程度の差はあれ、子どもに理想を押し付けることはあると思います。

子どもの時に親からずっと「押し付け」られてきた人もいるだろうし。

思春期の子が親や祖父母を殺してしまった…という事件を聞くと、
本当に心が痛みます。

何がその子をそれほど追いつめたのか…と。

あれもダメ、これもダメ、勉強しろ、〇〇しろ…
親の意に沿わないことは禁止され、
子どもが自分で決める自由を奪われ、
やりたくないことを強制され続けたら…
…長い間追いつめられたストレスが内に向いたら自殺するかもしれない、
外に向いたら人を殺すかもしれない…

想像できることです。

本の中から
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結局のところ、親は実は無力である

子供が育つうえで、もちろん親の影響力は絶大だ。しかし、あえて言いたい。結局のところ、親は実は無力であると。

親になると、子供のためにあれもしてあげようこれもしてあげようという気持ちに駆られる。しかしあれこれしたことがそのまま親の期待通りの成果をもたらすとは限らない。むしろそうならないことのほうが圧倒的に多いだろう。親の意図とはほとんど関係のないところで、子供は育っていくのである。

繰り返す。子供は親の思った通りは育たないが、それなりのものには必ず育つ。親がよほど余計なことをしなければ。私はそう思う。

「わが子のために」とあれこれ考えるのは親の性。それは私も否定しない。しかしだからといって、子供に期待通りの結果を望むのは親のエゴである。子供は親のために生きているわけではない。子供は親の望む人生を生きるのではない。子供が自分の力で自分の人生を切り拓いてこそ、生きている実感を味わえる。親ができることは、子供を励まし、見守ることだけだ。
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「おわりに」のところから
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子育ての究極の目的は、何はともあれ、わが子に幸せになってもらうことだと思う。では、幸せとは何か。有名になることなのか、大金持ちになることなのか……。違う。どんな形であれ、自分自身が幸せを感じていることが唯一の「幸せの条件」だと私は思う。

(中略)

幸せな人になるということは、身の回りにある幸せに気づける人になるということではないかと思う。幸せを感じる力が強い人ほど幸せな人。私はそう思う。

(中略)

感謝する力は幸せを感じる力に直結する。自分には幸せが足りないと思うなら、きっと足りないのは幸せではなくて感謝する力ではないか。一心不乱に自らが思い描く幸せに向かって突き進むのもいいけれど、毎日の生活の中の小さな「幸福」や「喜び」に気づこうとするだけで、その100倍以上の幸せが感じられるのではないか。

「しあわせは、得たりつかんだりするものではなく、感じるもの」
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同感です!

親がよほど余計なことをしなければ、子どもはそれなりに育つ!
毎日の“小さな幸せ”に気づこう!
いいとこ探し❤いいこと探し♪

もっともっと紹介したいところはたくさんあったけど、
また今度(^_^)/

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